大工の歴史について

建物を建てる時に活躍している職業と言えば、大工ですよね。
その歴史は、聖徳太子の時代まで遡っていることをご存じでしょうか。
今回の記事では、大工の歴史について解説します。

大工とは

大工の歴史について紹介する前に大工の定義を解説します。
大工とは、主に木造建築物の建築・修理専門の職人を指す言葉です。

大工の歴史について

■大工の神様で有名な人物とは

大工の歴史に語る上で、聖徳太子は欠かせません。
聖徳太子といえば旧一万円札としても有名で、昭和世代の方にお馴染みの人物ですよね。


聖徳太子は「差し金(曲尺)」という大工道具を、中国から日本に持ち帰り広めたとされています。
またそれだけではなく、建築職人の育成や組織づくりにも従事してきました。
また奈良の法隆寺などの寺院建立にも、力を入れていました。
そのため、建築土木の守護神としても信仰されているのです。

■江戸時代の大工について

江戸時代になると、大工仕事の種類が約140種類にも及んでいました。
そのなかでも大工・左官・鳶は江戸の華と称されるほどの人気がありました。


しかし、一人前になるために、とても長く厳しい下積み期間を積まなければいけません。
上下関係も厳しいため、親方から叱責を受ける日々を過ごさなければいけません。
それでも、一人前になると収入は庶民の2倍貰えて、労働時間も現代の半分ほどでした。

■現在の大工について

近年では、これまでのきついイメージとは変わっているものになっております。
労働基準法の徹底に向けた現場の安全管理や、デジタル化によるCAD(設計支援ソフト)の導入などです。
肉体労働だけではなく、パソコンでの作業も大工の仕事になっておりますよ。

まとめ

大工の歴史は、聖徳太子による差し金の普及や建築職人の育成や組織作りから始まっています。
江戸時代には、下積み期間を超えれば高収入が約束された職業でした。
また、現代ではデジタル化が進んでおります。
大工の在り方というのは、時代に合わせて変化していくものという事が分かりますね。

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