大工道具の墨壺について​

大工道具の墨壺について​

「どうやったらこんな建物ができるのだろう」と建築について、興味を持たれている方もいらっしゃるようです。
建物を建てていくために、大工さんたちは様々な専門器具を使っていることをご存じでしょうか?
数ある中でも今回は、大工道具の墨壺についてご説明させていただきます。

墨壺について

■墨壺とは

墨壺とは壺の形状をした入れ物に墨(墨汁)を入れ、墨を糸に染み込ませて使う道具です。
建築現場では工事中に必要な寸法などを目印として線や形で現しておかないと、作業がスムーズに運びません。
そこで真っ直ぐな線を描くために、古くから用いられていたのがこの墨壺です。
墨壺を使って大工さんが寸法を線で描く事から、現場内部や建材の正確なサイズを出すことを「墨出し」と言われるようになりました。

■墨壺の使い方

墨壺は糸はピンと伸ばすと奇麗な直線になることや、張り詰めると弾性が生じる特徴を生かした道具です。
目標地点まで糸を張り伸ばして固定し、対象物に糸を弾いて叩きつけると墨が付いて直線を描くことができます。

■墨壺の歴史

世界最古の木造建築とされる法隆寺に黒い線が残っていることから、7世紀頃には存在していたと考えられています。
形も初期の尻割れ型と呼ばれるものから、今でも利用される糸車付きの動物を象った形などに変化していきました。
また機械化の進んだ現代では、墨の代わりにレーザー光線を使用する器具が普及しております。

まとめ

墨壺は14世紀近く前から建物を真っ直ぐ作っていくために用いられてきた、歴史ある大工道具です。
機械化が進んで使用する方も減少していますが、私たちの未来に必要な建物を今後も支えてくれる存在と言えます。
安心できる住まいをお考えの方は、真っ直ぐ完成度の高い家づくりが自慢の弊社へ一度ご相談されてはいかがでしょうか。

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